モカニズム+

趣味全開でゲーム、音楽、映画などのレビュー、旅行やライブレポを書いていきます

MENU

【レビュー】『言の葉の庭』を見てみたら嫌いな雨が少し好きになれそうな気がした

こんにちは、白乃もかこです。



以前『君の名は』を見た流れで、同じ新海誠監督作品の『秒速5センチメートル』を見たりなどしていましたが、
www.mochanism.com
www.mochanism.com



今回、時間があいたものの、『言の葉の庭』も見てみました。

劇場アニメーション『言の葉の庭』 DVD


周りの新海作品好きの人には『秒速5センチメートル』よりもこちらをおすすめされていたのでずっと見たいなと思ってたんですがやっと見れました!

見てみたら46分とかなり短めな作品だったので、もっと早く見ればよかったと思いました・・・気軽に見れる長さです。

あらすじと感想をご紹介します。


あらすじ


新宿区にある高校に通う高校1年生のタカオは、雨の日の午前中は学校をさぼって、
都会の真ん中にある日本庭園の屋根付きの休憩スペースで自分の「靴職人になりたい」という夢を実現させるためのアイデアを練るのが習慣になっていました。

ある雨の日、秋月はそこで朝からビールとチョコレートを嗜むOL風の女性ユキノと出会います。

梅雨入りが始まったばかりの6月、その庭園で毎日のように2人は顔を合わせるようになり、だんだんと打ち解けていきます。


居場所を失ってしまったというユキノに、もっと歩きたくなるような靴を作ってあげたいと思うタカオ。


しかし、じきに季節はすすみ、梅雨も終わろうとしていました。


『言の葉の庭』 予告篇 "The Garden of Words" Trailer


感想

雨の日は嫌い、という人は多いと思います。

私もそうです。嫌いです。傘さすのがめんどくさいし、濡れるし、電車は遅れるし。


ですが、この映画を見ると雨の日がなんだか今までよりも少し好きになれるような気がしました。

新海作品は風景の情景、描き方が本当に美しいのですが、これ以上に美しい雨の情景は見たことがありませんでした。


地面に落ちて跳ねる雨のしずくや、同じ雨でも天気雨や豪雨など少しずつ違う雨の情景など、
一つ一つが登場人物の心の動きを豊かに表現しています。



新海作品って男女がはっきりと互いに気持ちをまだ伝えてない中、もやもやした気持ちのままでいる中、会えない、って状況を描いていることが多いと思うのですが、
この会えない期間、今回は晴れの日ということになりますが、それを作り出すことによって、
会える日を心待ちにしている自分の心を実感し、今まで当たり前のように会えてた日々の大切さを思い知り、相手に対する思いを確認させているのだなぁと感じました。

雨の日は同じ庭園で会えるので生活圏は一致しているのに、まるで遠距離恋愛です。



また、同じく新海作品全般に言えるのですが、主人公が大抵男の子で、男の子目線で物語が進んでいくので、共感しきれない部分が多いです。

なんで会えてる時間をもっと大切にして、いろんなことしたり聞いたりしないの、とかね笑


逆にヒロインの立場にたって想像すると、分かるなぁ、、、っていう言動が多い。
特に、今の私の年齢がここで出てくるユキノと同じくらいだから、また同じく今の状況から抜け出したい、居場所がよく分からない、という状況に陥り始めているから笑
という理由もあるのかもしれません。


この辺りはきっと男女の価値観や考え方の違いなんでしょうね。

しかし、実際に新海作品は女性よりも男性に支持されているそうなので、
「男性は青春時代、こんな風に気持ちが揺れ動いていたんだなぁ」という理解の助けになる気がします。



美しい日本庭園と、作中に登場する和歌、そして雨の情景もあいまって、全体的にしっとりとした静かで美しい物語。


舞台は新宿御苑だそうなので、夏になったら是非とも聖地巡礼したいです。