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【レビュー 】『君の名は』に影響を受けて『秒速5センチメートル』も見てみた

こんにちは、白乃もかこです。

この間、現在大ヒット上映中の『君の名は』を見に行ってきました!
しかし今回は『君の名は』ではなく、その監督である新海誠さんの過去に公開された名作『秒速5センチメートル』について書きたいと思います。

『君の名は』は?

ちなみになぜ『君の名は』についてあえて書かないか。
実は、とある日の飲み会後の三次会のカラオケが、午前3時という非常に中途半端な時間に終わって、一人新宿に取り残されることになり、TOHOシネマズ新宿 でレイトショーの『君の名は』を見ることした結果、前半丸々ガチ寝してしまったからです。
めっちゃもったいない。

レイトショーって大抵通常料金よりも安いんだけど、新宿は特に安くならないし、ほぼ満席だった。
本当にレイトショーなんだろうか??さすが、眠らない街東京。

ただ、後半半分しかまともに見てないんだけどめちゃくちゃ面白かったです。
面白くなかったから寝た、なんてことは全くないんですよ?そりゃあんだけ飲んで映画館みたいな暗いとこ行ったら寝るわ。
しかし後半だけでも面白いってなんなんだ。


なのでもう一度最初から最後までしっかり見て、それから感想書きたいなと思ってます。
逆に「俺、昨日あんま寝てないし映画見に行っても寝ちゃうかもしれないわ」って人にもおすすめ。


【追記】本当に2回目見に行きました!
shirono-mokako.hatenablog.com


秒速5センチメートル

※以下、若干のネタバレを含みます。

そして、秒速5センチメートル

秒速5センチメートル 通常版 [DVD]

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新海誠監督の代表作で名前はよく聞いたことがあったものの、『君の名は』が面白かった影響で今更ながら初めて見ました。
時間は60分ちょいと、一般的な映画よりも短め。

多くの人が、小中学生の頃、ちょっと話すだけでドキドキしてしまったり、いつも気になって目で追いかけてしまったり、といった異性がいたのではないでしょうか。

この作品では、そんな初恋に心がとらわれてしまった主人公の貴樹を時系列(時代別?)で追った三部作で描いています。

第一部が、初恋をしたての、甘酸っぱい中学生時代。
第二部が、そんな時代を忘れられない高校生時代。
第三部が、初恋の呪縛にとらわれて前に進めないままでいる青年時代。

というような具合です。
60分の中に三部作が入ってるので、連続性のある短編映画というイメージ。
ちなみに第二部は主人公以外の視点で物語が進んでいきます。

感想

なんといっても第一部に心を持っていかれます。

初恋の思い出にずぶずぶと長い間つかっていた経験のある方。
ぐさっと刺さる作品になるのではないでしょうか。

ちなみに私も小学生のころ好きになった初恋と言える男の子がいたんですが、
小学校の最後の方で引っ越して、中学も別のところへ行ってしまいました。

特別なことはこれといって何もありませんでしたが笑
それでも仲が良く一緒に遊ぶことも多かったので、この映画を見た後その頃のことをすごい思い出してしまいました笑
特に第一部、めちゃくちゃ感情移入します



よく、恋愛において「女は上書き保存」「男は名前をつけて保存」と言われますが、
この映画ではそのことが如実に現れているように思います。
私は一応女ですが、どちらかというと「名前をつけて保存」しがちなので、
「あ、自分もそのタイプだわ」という人がこの映画を見るとしばらく懐古厨になるかと思われます。
戻りたい、あの頃に。。。。笑


単純に、『君の名は』で新海誠さんの作品を初めて見て気に入っちゃった人にもおすすめ。





感想(ネタバレ込)

※以下細かいネタバレ含みます。




第一部、なんであんなに感情移入してしまうかって、両思いだったのにも関わらず小学校の終わりで遠く(といっても電車で行ける距離)へ引っ越してしまった明里に
久しぶりに会いに行くまでの、道筋や電車の乗り換え、アナウンスなどがかなりリアルで、自分も貴樹と一緒に彼女に会いに行くような気分になってくるからだと思うんです。
中学1年生ぐらいの頃だと、一人でたくさん電車を乗り継いで遠くまで行くのって、一人で海外旅行行くぐらいの大冒険と緊張感ではないでしょうか。

また、雪の影響で徐々に電車が遅れていく焦燥感・・・
泣きそうになるのをぐっとこらえる感じ・・・・・
まるで自分も体験したことがあったかのように、胸がしめつけられるように苦しくなってきます。

だからこそ、待ち合わせから3、4時間も過ぎてしまいもう彼女も帰ってしまっているだろうと思っている中、
明里との待ち合わせ場所にようやくついて、彼女が待っててくれたのを確認した時、もはや自分も画面の中に入り込んで3人で肩を抱き合って泣きたくなります。。。

ファーストキスも自分のことのように恥ずかしくなってしまうし。
私もこんなファーストキスを体験したかった。。。。


第二部は、貴樹ではなく、貴樹のことを好きになってしまう女の子、花苗の視点でお話が進みます。
貴樹に自分の思いを伝えようとしつつも、貴樹が自分のことを見ておらず振り向いてもらえそうにないと感じとってしまう彼女にも、
なんだか思い当たるふしがあるなぁ、とグサグサ来てしまいました。


そして第三部・・・

てっきり高校の頃は手紙ではなく携帯電話でお互いやりとりをするようになり、どちらも東京の大学を受験することになり、無事合格・再開、初恋も再び結ばれてハッピーエンドー♪

という感じなのかと思ってしまっていたので、ちょっとショッキングでした。

むしろそんなに忘れられないでいるのなら大学時代もう一度会おうとか思わなかったんだろうか・・・・・

貴樹は社会人になっても初恋の明里のことが忘れられず、そのせいで彼女にも別れをつげられ生気のない毎日を送っています。これが初恋廃人か・・・
一方、明里は他の男性と結婚することになり、貴樹とは違って初恋を素敵な思い出としている様子。
しかし状況が多くは語られていないため、どういう経緯でそうなってしまったのかがよく理解しきれません。

最後のシーンは印象的でした。踏切ですれちがった二人でしたが、明里が振り返らず前に進んだことで、貴樹も前に進むべく吹っ切ることができたのかな・・・と信じたいです。
が、第三部はまるで自分が初恋をもう一度体験し、状況がよく分からずそのまま取り残されたようなもやもや感が残ります。

もやもやを残すことによって、自分の初恋はどうだったか。今はもう忘れ去り次の恋へ進めているのだろうか。
と懐古させる効果を強めているように思います。

ちなみに第三部は映画ではあまり語られなかった代わりに、小説版や漫画版では詳細に描かれているようですね。
もやもやはできるならすっきりさせたいため、一度読んでみたいと思います笑


秒速5センチメートル(1) (アフタヌーンKC)

秒速5センチメートル(1) (アフタヌーンKC)

秒速5センチメートル(2) <完> (アフタヌーンKC)

秒速5センチメートル(2) <完> (アフタヌーンKC)